普通ポルトランドセメントと同程度の強度発現性状となる材料設計を目標として、普通ポルトランドセメントよりもエーライトやフリーライムが多く、粉末度の大きい基材セメントに異なる量の石灰石微粉末を混合したFAセメントB種を調製した。石灰石微粉末を約5%添加した本FAセメントは、5~30℃において、材齢91dまで普通ポルトランドセメントの9割以上の強度を発現した。5℃では強度に対する石灰石微粉末の最適量が増加した。本FAセメントの凝結時間は従来FAセメントと普通ポルトランドセメントの間であったが、基材のf.CaO量で制御可能と考えられる。普通ポルトランドセメントと比較して水和発熱は低く、流動性は優れていた。