2017 年 71 巻 1 号 p. 626-632
フライアッシュの化学的性質および物理的性質を安定化させる手段として、分級により粗粒分を除去する方法がある。本研究では空気分級により粒度調整したフライアッシュを作製し、粒度と諸特性の関係について調べた。その結果、分級により細粉の粉末度を高めるほど密度、フロー値比および活性度指数(材齢28日)は上昇した。また、フライアッシュの反応率は比表面積の増加により直線的に高まった。分級後のFAのガラス化率は、分級前のものと比較してわずかに高まっていたが、大きな差は認められなかった。よって活性度指数(材齢28日)が向上した要因は、主として比表面積の増加に伴う反応率の向上によるものと考えられる。