2017 年 71 巻 1 号 p. 653-660
福島第一原子力発電所では、放射性汚染水の処理の二次廃棄物として発生するセシウム吸着ゼオライトの処分方法の確立が急務となっている。本研究では、セメント固化技術の実現性検討に向け、ゼオライトを混入したセメント固化体の基礎物性を測定した。実施した試験は、圧縮強さ試験、細孔径分布の測定、電気泳動試験である。固化体は早強セメントとフライアッシュ併用系の配合とし、自己充填によって作製した。結果、ゼオライトを混入した固化体は、廃棄体落下時の飛散や積み上げ時の荷重に対して十分な圧縮強さを有することを確認した。細孔径分布は30nm付近の小さい径に集中し、実効拡散係数は普通コンクリートと同等の結果が得られた。