2018 年 72 巻 1 号 p. 18-24
高C/S比の非晶質C-S-Hおよび高活性β-C2Sからなる「再生可能なセメントサイクル」の構築を目指し、高C/S比の非晶質C-S-Hを合成する段階においては、共沈法によりSi源にオルトケイ酸ナトリウムを用い、固相のNaおよびNO3を除去した試料でC/S=2.0程度の高C/S比C-S-Hの作製に至った。そこで本報では、合成したC-S-Hを低温焼成して得られたC2Sの水和性状について検討を行った結果、高C/S比C-S-Hの低温焼成物を80℃で水和養生した場合、CHの生成を伴わずに元々の高C/S比C-S-Hと類似した構造を有する非晶質C-S-Hが生成する結果となった。またSi源にメタケイ酸ナトリウムを用い、液相を高pHとした試料では、低温焼成物中に存在したWollastoniteが水和し、CHを伴わない非晶質C-S-Hが生成する結果となった。