本研究は、C-S-Hがエトリンガイトの二次生成を促進するメカニズムの解明を目的として、化学組成およびAl結合状態の観点から検討を行った。乾燥条件の異なる合成モノサルフェートと各種共存物質を混合し、Na2SO4水溶液を用いて練り混ぜ水和した結果、C-S-Hが共存した場合では、乾燥条件によらず、エトリンガイトの二次生成量が顕著に増大した。この現象は、単純な化学組成では整理できなかったが、C-S-Hが共存した場合のみ、27Al NMRスペクトルにC-A-S-Hの形成を示す4配位Alピークが確認された。このことから、エトリンガイトは4配位Alから生成しやすく、C-S-HはSi鎖中にAlを置換して4配位Alを形成するために、エトリンガイトの二次生成を促進するものと考察した。