セメント・コンクリート論文集
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セメント化学
クリンカー構成鉱物比および養生温度の相違がポルトランドセメントのC-S-H生成機構に及ぼす影響
渡辺 泰樹斎藤 豪鈴木 一帆佐伯 竜彦
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2022 年 76 巻 1 号 p. 2-9

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抄録

本研究では、クリンカー構成鉱物比や養生温度の違いによるC-S-H構造への影響を主にFT-IRを用いて検討した。FT-IR分析では、スペクトルの2次微分曲線を利用し、C2S由来のSi-O stretchingピークとC-S-H由来のSi-O stretchingピークの強度比をC-S-H生成量の指標に、またSi-O-Si変角ピーク幅をC-S-H中のSi鎖の規則性の指標として新たに用いることで、C-S-Hの生成・成長挙動を評価した。その結果、C3Sの含有率の高い試料では、水和初期段階でC-S-HのSi鎖の規則性が確立され、その後も規則性を保持したままC-S-Hが成長するのに対し、C2Sの含有率が高い試料では、初期段階での規則性の確立は見られず、C-S-H成長とともに規則性が増加する可能性が示された。

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