2022 年 76 巻 1 号 p. 10-18
本研究では、低相対圧から測定した低圧水蒸気吸着等温線およびClausius-Clapeyron式により算出した等量微分吸着熱を用いて、熱処理によって1.4nmトバモライトから単鎖構造の1.1nmトバモライトへと変化した試料の層間構造の評価を試みた。等量微分吸着熱においては、トバモライト系試料とC-S-H系試料ではピークの出方に差異が見られたことから、吸着熱の二峰性のピークは結晶構造の規則性とSi鎖状構造の均一性が影響することが示唆された。また、Mgを添加した系では吸着熱の増大が確認されたが、これはMg2+イオンの保有水分量の多さ及び水和エネルギーの高さが起因しているものだと考察した。