2023 年 77 巻 1 号 p. 317-325
本研究では、太陽光パネルガラスを細骨材として使用した場合のアルカリシリカ反応(ASR)の特徴とフライアッシュによるASR抑制効果を促進膨張試験と顕微鏡観察により評価した。その結果、ASRによるひび割れは、ガラス破砕時に生じた潜在的なひび割れに沿ってゲル化することにより生成すること、膨張を生じたひび割れ内部のASRゲルのCaO/(SiO2+Na2O)比は0.2程度と低いことが確認された。一方、フライアッシュを混和した場合、ガラス粒子内部のひび割れにおけるASRゲル化はほとんど認められず、膨張が抑制されていたことが確認された。