2021 年 31 巻 p. 11-13
2020年7月20日,北海道網走市能取湖の湖口付近のオホーツク海岸(44.105° N, 144.175° E)で,白骨化したコククジラ(Eschrichtius robustus)の骨格が発見された.これは北海道のオホーツク海沿岸におけるコククジラの漂着の初記録である.回収された骨格は,吻部の大部分を欠いた頭骨,右下顎骨,尾椎 4,尾椎または腰椎1,骨端盤2,指骨1からなる.右下顎骨長は直線計測で150cmあり,このことから死亡時の体長は790cm前後で1歳未満の幼獣と推定された.