抄録
日本で栽培されている4つの白葉茶(‘星野緑,きら香’の2品種と‘諸子沢,やまぶき’の2系統)の一番茶新芽の葉色値,遊離アミノ酸,カテキン類,カフェイン,有機酸および無機元素含量を,緑葉品種である‘やぶきた’と比較した。その結果,葉色値は‘やぶきた’の32.7に対して,白葉茶が0.6~8.1と非常に低い値を示した。遊離アミノ酸含量は,4つの白葉茶とも‘やぶきた’に比べ1.8倍以上と高い値を示した。カテキン類含量は,‘諸子沢,星野緑,きら香’が‘やぶきた’の約3/4と低かったが,‘やまぶき’はほぼ同程度であった。その他の成分では,シュウ酸とクエン酸,硝酸イオン,アルミニウム,カリウム,カルシウム,マグネシウム並びにマンガンの含量がいずれの白葉茶においても‘やぶきた’より高い値を示した。これらのことから,供試した4つの白葉茶品種・系統は‘やぶきた’と比べて,非常に高い遊離アミノ酸含量を有する特性を持つことが明らかとなった。また,いくつかの有機酸,無機元素含量が高いなど特異な化学成分組成を有している可能性が示唆された。