抄録
環境保全型のチャ栽培体系がゴミムシ群集の種多様性に及ぼす影響を評価するため,ピットフォールトラップで茶園に生息するゴミムシ類を捕獲し,解析した。また,ゴミムシ類の多様性の効率的評価法を模索するため,種数および種多様度に対するピットフォールトラップの設置数と設置期間の効果を検討した。その結果,農薬散布程度の異なる栽培体系がゴミムシ群集の密度および発生種に及ぼす明確な影響は検出されず,種多様度に影響のないことが確認された。また,ゴミムシの種数に対するトラップ設置数の効果は有意であったが,種多様度に対するそれは有意でなかった。一方,設置期間は長くなるほど,種多様度が安定的な値をとることが確認された。つまり,少なくとも3個のピットフォールトラップを設置して,6ヶ月以上調査することにより,茶園のゴミムシ群集の多様度を推定することができる。