1.昭和29年5月から7月まで,生育の旺盛なやぶきたと微弱なみよしの両品種の鉢植個体を用い,土壤水分を容水量の30,45,60,75,90,105%に調節し,土壤水分と生育との関係を調査した。
2.地上部の生育は90%区が最もよく,105%区がこれに次き,以下水分の少い区ほど劣り,30%区は枯死した。
3.地下部の発達はこれと反対に60,75,90%区がよく,水分過多の105%区は45%区とともに劣つた。
4.生育の旺盛なやぶきたは微弱なみよしに比べで,水分の多少による生育差が大きく現われるように認められた。
5.葉の形態については,水分の多い区ほど葉が大きく厚く,また内部組織も厚くなる傾向を示した。