茶業研究報告
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茶園の樹冠下液肥施用における年間窒素量が収量,摘芽中の窒素含量に及ぼす影響
中村 茂和
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2005 年 2005 巻 100 号 p. 86-88

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抄録

茶園における樹冠下液肥施用について,年間の窒素施用量が収量および摘芽中の窒素含量等に及ぼす影響について調査した。その結果,年間窒素施用量が0~30kg/10aの場合,収量や摘芽中の窒素含量は増加する傾向がみられたが,75~300kg/10aの場合,それらの値はほとんど変わらなかった。これは,施用する液肥の窒素濃度が高く,根における濃度障害が起きたためと推測された。
以上のことから,茶園における樹冠下液肥施用により,環境負荷低減が可能と考えられる年間窒素施用量30kg/10aにおいて,安定した生産の可能性が今回の調査で示唆された。

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© 日本茶業技術協会
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