CHEMOTHERAPY
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尿路感染症に対するCefaclorの基礎的, 臨床的検討
鄭 漢彬説田 修加藤 直樹河田 幸道西浦 常雄
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1979 年 27 巻 Supplement7 号 p. 571-585

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抄録

Cefaclorは新しく開発された経口用Cephalosporin剤であり, 広い抗菌スペクトラムをもつのが特長とされている。教室保存標準株 (15株) についてのMICでは, CefaclorはCephalexin (以下CEX) に比して同等もしくは数管優れたMIC値を示した。Cefaclor1回250mg食前経口投与にて8時間までの尿中回収率は, Volunteer A, Bにおいて46.2%, 48.2%であった。BioautogramではVolunteer Aの尿のみに2つの抗菌活性をもつspotが得られた。臨床的には急性単純性膀胱炎16例に1回250mg, 食前3回投与3日間の成績は100%の有効率, 慢性複雑性尿路感染症の17例では5日間投与を行ない, 82%の有効率を得た。これら33症例全例において, 認むべき副作用は無かった。

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© 社団法人日本化学療法学会
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