CHEMOTHERAPY
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淋菌性尿道炎に対するRBL25000 (Clavulanic acid-Amoxicillin) の基礎的・臨床的検討
岡崎 武二郎町田 豊平小野寺 昭一三井 一子鈴野 逸雄
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1982 年 30 巻 Supplement2 号 p. 413-417

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抄録
新しく開発されたβ-lactamase阻害剤であるClavulanic acidとAmoxicillinの合剤のBRL25000について基礎的・臨床的検討を行なった。基礎的検討では, 臨床分離淋菌101株に対するAmpicillinとBRL25000のMIC値を測定し, そのうち68株についてはβ-lactamase活性も検討した。BRL25000はAmpicillinよりも数段階すぐれた抗菌力を示し, 特にAmpicillinのMIC 100μg/ml以上のβ-lactamase産生淋菌を含むAmpicillin耐性淋菌に対しては, 3.13μg/ml以下の低いMIC値を示した。
臨床的検討は, 男子淋菌性尿道炎70症例を対象として行なった。BRL25000の臨床効果は著効33例, 有効36例, 無効1例で有効率は98.6%であった。無効例1例も本剤の倍量継続投与にて治癒した。
副作用は軽度の下痢2例, 顔面紅潮1例であり, 重篤な副作用はなかった。
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© 社団法人日本化学療法学会
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