CHEMOTHERAPY
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Ceftazidimeの基礎的臨床的研究
斎藤 玲加藤 康道石川 清文小田柿 栄之輔篠原 正英富沢 磨須美中山 一朗佐藤 清
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1983 年 31 巻 Supplement3 号 p. 199-210

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抄録
Ceftazidime (CAZ, SN401) は新しいcephem系抗生剤である。臨床分離のEscherichia coli, Klebsiella pneumoniae, Proteus mirabilis, Proteus morganii, Serratia marcescensに対して, CAZは極めて強い抗菌力を示した。Pseudomonas aeruginosaに対するCAZのMICは0.4~>100μg/mlに分布したが, 6.3μg/ml以下のものが91.3%をしめた。
6名の健康男子に1g静脈内注射後の体内動態では, 血中濃度は5分後173μg/mlを示し, 血中半減時間はβ相で1.6時間であった。尿中排泄量は8時間までで90.2%であった。被検者における血液生化学的検査の異常は認められず高い忍容性が示唆された。
21例の内科的感染症にCAZ1日2gを2回に分け, 点滴静注により7~17日間投与し, その臨床効果は, 著効12例, 有効6例, やや有効2例, 無効1例で, 有効率は85.7%であった。臨床的に副作用は認められず, GPT上昇が1例に軽度に認められた。
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© 社団法人日本化学療法学会
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