泌尿器科領域におけるCeftazidimeの基礎的・臨床的検討

抄録

新合成セフエム系抗生剤であるCeftazidime (CAZ, SN401) について基礎的ならびに臨床的検討を行ない, 次の結果を得たので報告する。
1. 血中濃度, 尿中排泄: 腎機能障害の増強に従い血中濃度の半減期の延長および尿中回収率の低下が認められた。
2.臨床成績: 複雑性尿路感染症19例にCAZを1回1gの点滴静注またはone shot静注, 1日2回, 5日間投与し, 臨床効果を検討した結果, 著効3例, 有効9例および無効7例で有効率は63%であった。
3. 副作用: 自覚症状, 他覚的所見および臨床検査値の異常は認められなかった。