CHEMOTHERAPY
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微生物学的定量法ならびにGCまたはGC-MS法によるSulbactam及びSulbactam/Cefoperazoneの定量法
加納 弘関口 金雄立松 洋下岡 釿雄沖 俊一
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1984 年 32 巻 Supplement4 号 p. 131-141

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抄録

Sulbactam/Cefoperazone (配合比1: 1) の生体内動態を明らかにするために, bioassay法, GC法及びGC-MS法により, Cefoperazone (CPZ) 並びにSulbactam (SBT) の分別定量法を検討した。CPZはM. luteus ATCC 9341を検定菌として用いるbioassay法により, 共存するSBTの影響を受けることなく, 0.4μg/mlの濃度まで測定可能であった。また, SBTはそれ自身の抗菌力が弱いため培地中にCPZを150μg/ml添加し, CPZ耐性でβ-lactamase産生能を有するE. coli 603を検定菌とするbioassay法により, 1.6μg/mlまでの定量が可能であった。
さらに, SBTの定量法として, bioassay法と良好な相関性を示すGCまたはGGMS法による定量条件を確立し, この方法によって血中濃度で夫々0.5または0.05μg/mlの測定が可能であった。
SBTまたはCPZはヒト血清及び尿中において,-25℃ で凍結保存するとき, 少なくとも21日間は安定であった。

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© 社団法人日本化学療法学会
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