CHEMOTHERAPY
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生菌によるストレプトマイシン不活化酵素活性簡便測定法とその臨床分離P.aeruginosaへの応用
河野 恵小原 康治佐藤 郁大宮 敬一
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1986 年 34 巻 4 号 p. 281-285

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抄録

臨床分離ストレプトマイシン (SM) 耐性株のSM不活化酵素活性測定には, 粗酵素液を用いたアミノグリコシド (AG) 修飾酵素活性測定法が用いられている。本研究では, AG-3 ″-フォスフォトランスフェラーゼ [APH (3″)] 産生菌Pseudomonas aeruginosa (P.aeruginosa) K-Ps94株を用いて生菌によるSM不活化酵素の測定を可能としたことについて述べる。また, 本反応を利用したSM不活化酵素活性簡便測定法の至適条件の検討を行なった結果, その反応pHは7.8~8.4, ATP濃度は32mMであり, 反応温度は45℃であった。さらに, 本簡便法を臨床分離SM耐性P.aeruginosaに適用したところ, APH産生株に対して本法が有用であることが実証された。

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© 社団法人日本化学療法学会
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