CHEMOTHERAPY
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男子淋菌性尿道炎に対する塩酸lenampicillinの治療効果についての検討
植田 省吾山下 拓郎江藤 耕作林 健一吉武 信行飯田 収三原 謙鈴木 卓上村 計夫河田 栄人薬師寺 道則
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1989 年 37 巻 10 号 p. 1296-1302

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抄録

男子淋菌性尿道炎に対する治療効果について, 塩酸レナンピシリン (LAPC) を用いて検討し, 以下の結果を得た。
1) LAPCのMICのピーク値は0.39μg/mlであった。
2) PPNGを7.1%に認めた。
3) 淋菌の消失率は3日目, 7日目とも変わらず, 93%であった。
4) 主治医判定とUTI判定を3日目, 7日目のそれぞれにおいて比較すると, 3日目ではUTI判定91.7%, 主治医判定78.1%の有効率であり, 7日目ではUTI判定90.5%, 主治医判定82.4%であった。
5) Chlamydia trachomatisの合併は17.9%に認められたが, その合併は有効率に影響しなかった。
6) 副作用では悪心, 頭痛, 発疹をそれぞれ1例ずつに認め, 臨床検査値では1例にS-GOTの軽度上昇が認められた。いずれも軽微で, 本剤の中止後, 正常に復した。

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© 社団法人日本化学療法学会
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