CHEMOTHERAPY
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複雑性尿路感染症に対するパクシダールの再発予防効果
富永 登志岸 洋一阿曽 佳郎新島 端夫原 徹簑和田 滋仁藤 博藤田 公生中内 浩二斉藤 功浅野 美智雄西村 洋司弓削 順二
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1989 年 37 巻 4 号 p. 446-454

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抄録

カテーテル非留置の複雑性尿路感染症患者に, NFLX200mgを, 1日3回, 7~14日間投与し, 著効または有効と判定された症例を無作為に2群に分け, 1群は再発予防を目的として, 1日1回200mgを就寝前に投与した。2群は無投与とした。4週間後に再発予防効果を判定した。1群 (予防投与群) は, 35例中1例に再発を認めた。再発率は2.9%であった。2群 (無投与群) は, 24例中10例に再発を認め, 再発率は41.7%であった。10週間以上にわたって再発予防効果を検討しえた11例では1例 (9%) に再発が認められた。
カテーテル非留置の複雑性尿路感染症に対しては, NFLX1日1回200mg就寝前投与により, 充分な再発予防効果が認められた。

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© 社団法人日本化学療法学会
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