1995 年 43 巻 Supplement4 号 p. 423-426
新しい注射用セファロスポリン系抗生物質cefluprenam (CFLP) について産婦人科領域感染症に対する臨床的検討を行い, 以下の成績を得た。産婦人科感染症18例に対し総量1~18gのCFLPを使用した結果, 著効1例, 有効12例, 無効2例, 判定不能3例の成績を得た。また, 投与前後で分離菌の消長を追跡し得た5例での細菌学的効果は消失2例, 菌交代3例であった。副作用は18例中2例に発疹が発現した。臨床検査値異常は1例に肝機能検査異常が認められたが, 輸血の影響も考えられた。