日本化学療法学会雑誌
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Balofloxacinの耳鼻咽喉科領域感染症に対する臨床的検討
平川 勝洋森 良樹鈴木 衛夜陣 紘治原田 康夫工田 昌矢白根 誠山下 隆司田頭 宣治柿 音高小林 優子
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1995 年 43 巻 Supplement5 号 p. 651-654

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抄録

耳鼻咽喉科感染症患者81名に新規合成抗菌薬balofloxacinを投与し臨床効果, 安全性及び有用性について検討した。
有効性評価対象71例中, 疾患別の有効例は, 副鼻腔炎8例中7例, 中耳炎44例中35例, 外耳炎5例中4例, 扁桃炎10例中9例, 咽喉頭炎2例中2例, 化膿性唾液腺炎2例中2例で, 全体の有効率は83.1%であった。
分離菌別消失率はStaphylococcus aureusなどグラム陽性菌が88.7% (47/53), Klebsiella pneumoniaeなどグラム陰性菌が75% (15/20) であり, 全体で84.9% (62/73) であった。自他覚的副作用は軽度の胃部不快感1例が認められたが, 投与中止により消失した。また, 臨床検査値の異常変動は認められなかった。
以上の結果より本剤は当科領域細菌感染症に対し安全かつ有用な薬剤であると考えられた。

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