日本化学療法学会雑誌
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耳鼻咽喉科領域感染症に対するbalofloxacinの臨床効果
松永 亨久保 武尾崎 正義北村 健梅村 仁執行 昭男
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1995 年 43 巻 Supplement5 号 p. 648-650

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抄録

新しい経口キノロン薬balofloxacin (BLFX) の耳鼻咽喉科領域における臨床的検討を行った。評価対象症例は中耳炎3例, 副鼻腔炎4例, 扁桃炎1例, 外耳炎1例の計9例で, BLFXを1回100mgあるいは200mg, 1日1回あるいは2回, 7~14日間経口投与し検討した。
その結果, 臨床効果は著効3例, 有効1例, やや有効3例, 無効2例で, 全体の有効率は4/9であった。細菌学的効果判定例での臨床効果は著効2例, やや有効1例であった。
臨床分離株はグラム陽性菌3株, グラム陰性菌1株の計4株で, そのうち3株が消失, 1株が不明で, 菌消失率は3/3であった。
副作用および臨床検査値異常変動は1例も発現しなかった。

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