日本化学療法学会雑誌
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ICUでの治療を必要とした急性重症肺炎患者の臨床像
田辺 潤谷口 真肥後 敦子小橋 吉博米山 浩英矢野 達俊木村 丹沖本 二郎田野 吉彦松島 敏春
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キーワード: 重症肺炎, ICU
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1996 年 44 巻 7 号 p. 545-550

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抄録
急性重症肺炎患者の臨床像を知る目的で, ICUでの治療を必要とした肺炎患者51名と一般病棟で治療され治癒した肺炎患者52名を比較検討した。また予後に関与した因子を知る目的でICUの肺炎患者を生存, 死亡群に分けて比較検討した。ICUの肺炎患者はICU人室時, 病棟の肺炎患者は入院時の (1) 年齢・基礎疾患,(2) 臨床症状,(3) バイタルサイン,(4) 血液・生化学検査,(5) 胸部X線上の浸潤影の拡がり, (6) 酸素療法の有無, 加えて (7) 転帰, および (8) ICUの肺炎患者では生存, 死亡群に分けた転帰を比較検討した。その結果, ICUの肺炎患者の臨床像の特徴として (1) 臨床症状として呼吸困難と中枢神経症状,(2) バイタルサインとして頻脈と頻呼吸,(3) 臨床検査値として低アルブミン血症,(4) 胸部X線で浸潤影の広い拡がり,(5) ICUの死亡例でのアシドーシスの存在を認めた。したがって以上の所見を認めた場合には重症肺炎と考え, ICUで管理のうえ, 治療を開始する必要があると思われた。
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