日本化学療法学会雑誌
Online ISSN : 1884-5886
Print ISSN : 1340-7007
ISSN-L : 1340-7007
急性副鼻腔炎に対するgatifloxacinの有効性について
宇野 芳史
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 53 巻 2 号 p. 142-150

詳細
抄録
2003年2月から5月までの間に, 当院を受診した成人急性副鼻腔炎症例に対し, Gatifloxacin (GFLX) を用いて治療を行い, その臨床的検討を行うとともに, 検出された細菌のうちStaphylococcus aureus, Streptococcus pneuntoniac, Haemophilus influenzae, Streptococcus pyogenes, Moraxella catarrhalisに対する薬剤感受性の検討を行ったので報告する。
この期間に, 当院を受診した成人急性副鼻腔炎症例は98人であり, 脱落症例を除く82症例で臨床的検討を行った。
GFLXは1回100mg2錠を1日2回7B間投与し, 以下の結果が得られた。
(1) 臨床的有効度は, 軽症症例1214 (85.7%), 中等度症例3740 (92.5%), 重症症例2228 (78.6%) であり, 全体としては7182 (86.6%) の有効率であった。また, 全体的な有効性の程度は, 著効62症例, 有効9症例, やや有効6症例, 無効5症例であった.
(2) X線所見に基づく有効性は, 著効35症例, 有効20症例, やや有効13症例, 無効14症例であり, 有効率は68/82 (82.9%) であった。
(3) 主な検出菌のMIC, はHaemophilus influenzaeが≦0.03μg/mL, Moraxella catarrhalis が0.12μg/mL, Streptococcus pneuntoniacStreptococcus pyogewesが0.5μg mL. Staphylococcus aureus が4μg/mLであった。
(4) 明らかな副作用は, 今回の検討中認められなかった。
今回の検討より, GFLXは成入の急性副鼻腔炎に対し有効な抗菌薬であると考えられた。
著者関連情報
© 社団法人日本化学療法学会
前の記事 次の記事
feedback
Top