日本化学療法学会雑誌
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Moxifloxacinのin vitro抗菌力の検討
井上 松久佐藤 優子岡本 了一
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2005 年 53 巻 Supplement3 号 p. 16-20

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抄録
8-メトキシニューキノロン系薬moxifloxacin (MFLX) のin vitro抗菌力について, tosanoxacin (TFLX), levofloxacin (LVEX), ampicillin (ABPC), cefpodoxime (CPDX), clarithromycin (CAM) およびvancomycin (VCM) を比較薬として検討し, 以下の成績を得た。
1. MFLXの臨床分離菌株に対する抗菌力は, methicnlin耐性Staphylococcus aureus (MRSA) およびEnterococcues fueciumにおいてMIC90値が64μg/mLと高値であったが, その他の菌種に対するMIC90値は≦0.03~2μg/mLと優れた値を示した。特にmethicilln感受性S. aureus (MSSA), Streptococcus 属, Haemophilus influenzaeおよびMoraxella catarrhalisなどの呼吸器感染症の起炎菌に対してMFLXは強い抗菌活性を示した。
2. gyrAの変異に加えてgrlAの変異を有するS, aureus 2株およびgyrAの変異を有するEscherichia coliの1株に対するMFLXのMIC値は, 比較薬と同様に高い値を示したが, その他のDNAジャイレースまたはTopo IV変異株に対してMFLXは, 強い抗菌力を示した。またVCM耐性Enterococcus faecalisおよびE.faecium (VRE) に対するCPDXおよびVCMのMIC値は32~<128μg/mlと, 高度耐性を示したが, MFLXのMIC値は1~8μg/mLと, TFLXおよびLVFXとほぼ同等の値を示した。
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