抄録
シコリ発生頻度の高い一農場から出荷されたホルスタイン種去勢肥育牛493頭を用いて,部分肉ごとにシコリ発生の有無を検査し,枝肉全体でのシコリの発生率,発生部位の分布状況から,シコリ発生の特徴を検討した.シコリ発生部位はロインで多く(P < 0.05),左右対称性は認められなかった(P < 0.05).ネック,カタロース,ロインについて発生筋肉を調べたところ,いずれも僧帽筋での発生が多かった.僧帽筋でシコリが発生している個体はすべてロイン部での発生が確認された.これらの結果から,1)シコリはロインのような身体の表層筋を含む部位で発生が多く,2)シコリの発生は左右独立的であることが確認された.また3)僧帽筋ではシコリは一筋肉内で連続的に発生し,尾部側になるほど重篤化することが推察された.