日本畜産学会報
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技術報告
様々な飼育方式における肥育豚の福祉レベルならびに生理的ストレスの実態
戸澤 あきつ佐藤 衆介
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2017 年 88 巻 4 号 p. 497-506

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抄録

スノコ床のウィンドウレスで20頭群飼(SI),スノコ床のウィンドウレスで350頭群飼(LI),発酵床のビニールハウスで400頭群飼(LD),放牧地で9頭群飼(SP)の4つの飼育方式における肥育豚の動物福祉レベル並びに生理的ストレス指標の実態を調査した.福祉評価にはWQ®プロトコルを用い,生理的ストレス評価は血清中コルチゾール濃度と健康性に関わるストレス指標である免疫グロブリンA(IgA)濃度を,唾液,糞便,血液から測定した.福祉評価点はSP > LD > LI > SIの順で,福祉レベルは前2者で「良」,後2者で「可」と評価された.血清中コルチゾール濃度はLIで突出して高く,唾液中IgAはSIとLIで高く,糞便中IgAはSIとSPで高かった.SIは低福祉でストレスレベルが高く,LIは低福祉でストレスレベルが最も高く,糞便中IgAは極端に低く,LDは高福祉で低ストレス,SPは最も福祉レベルが高く,ストレスレベルもやや高いが正常値範囲内の飼育方式と考えられた.

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© 2017 公益社団法人 日本畜産学会
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