日本畜産学会報
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総説
ウシにおけるルーメン微生物叢の解析と得られたデータの応用に関する研究
佐藤 元映広岡 博之
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2025 年 96 巻 4 号 p. 309-324

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抄録

反芻動物は第一胃(ルーメン)内の微生物の働きにより,人が直接利用できない繊維性飼料を利用し,高品質なタンパク質に変換できる.近年,次世代シーケンサーの発達により,ルーメン微生物群の構成や機能が詳細に明らかになりつつある.また家畜育種学の分野では,ホスト個体のゲノム情報と微生物の情報を組み合わせて複雑な形質の分析と予測を行う研究がこの10年間に実施されている.また,これまでにもルーメン機能全体のメカニズムを表すルーメン数学モデルが開発されてきたが,近年,ルーメン機能の予測レベルを向上させる目的で,ルーメン機能に関する数学モデルにルーメン微生物のオミックスデータ(ゲノミクス,トランスクリプトミクス,プロテオミクス,メタボロミクスなどの生体内の分子情報に関するデータ)を統合する試みが行われている.本総説では,メタゲノム解析を用いたルーメン微生物叢およびウイルス叢の研究法と,育種への応用方法,そしてルーメン内の栄養代謝に関する微生物モデルについて解説する.

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