日本畜産学会報
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滿洲騾の體型に關する研究
岡田 重治阿部 昇
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1944 年 16 巻 1 号 p. 1-12

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抄録

(1) 公主嶺市附近に於ける民間所有の騾の中主とし大驢 蒙古馬系騾を對象としたが,種類の識別困難な爲便宜上體高120~147糎のものを材料とした。
(2) 牝及び〓の29部位に於ける實測上數値並に體高指數に就て,平均値,標準偏差及び變異係數を求めた。實測數値の變異係數は可成大であるが,體高指數のそれは比較的小である。
(3) 牝の各部位に於ける實驗的分布が理論的分布に適合するか否かを見る爲にX2-試驗のPの値を求めたが,實測數値に於ける腰幅及び尻幅以外の部位は兩分布が一致するものと認められる。
(4) 牝と〓の體型の差は甚だ小で,平均關係偏差は實測數値に於て0.166,體高指數に於て0.180である。
(5) 大驢牡と牝騾の體型の差は甚だ大で,大驢は體高が高いが體幅狹く胸深が淺い。この傾向は體高指數の比較に於て一層明瞭である。
(6) 蒙古牝馬と牝騾を比較すると實測數値に於ては12部位中10部位,體高指數に於ては11部位中8部位に於て明かな差を認める。

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