日本畜産学会報
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暖地におけるイネ科青刈飼料の合理的な利用法に関する研究
XII. トウモロコシ,スーダングラス,ソルゴーおよびテオシントの飼料価値
丹比 邦保小山 一夫
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1967 年 38 巻 6 号 p. 269-274

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抄録

代表的な夏作青刈作物の播種期と刈取回数別との飼料価値を比較するため,トウモロコシの3月から8月までの5播種期,スーダングラスの4月播種,ソルゴーの4月,5月の2播種期およびテオシントの5月の2播種期について消化試験を行なつた.
消化試験の材料は各刈取期間中(原則として25~35日間)の刈取日ごとの乾草(水分含量20%)の等量ずつを採取して,これらを混合し,めん羊に給与した.
トウモロコシの飼料価値は3月播種のものがもつとも劣り,4月播種のものがもつともすぐれた.また,6月播種のものは生育ステージの展開は早いが,3月播種を除く他の播種期のものより飼料価値が劣つた.
スーダングラスの飼料価値は,同じ生育ステージのものであれば刈取回数による差異は認められなかつた.
ソルゴーの飼料価値は,同じ生育ステージでも7月下旬から9月上旬の刈取りのものがすぐれた.
テオシントの飼料価値は,1番草が2番草よりすぐれ,播種期では早いものが遅いものよりすぐれた.

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