日本畜産学会報
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肉製品中のヘム色素定量法
岡山 高秀永田 致治
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1979 年 50 巻 1 号 p. 15-21

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抄録

肉製品中のヘム色素全量を定量する方法について検討を行なった.試料中のヘム色素は,0.7%塩酸を含む75%アセトンで定量的に抽出されたが,その際に抽出液は暗所0°Cで安定に保たれ,また抽出の回数は2回でじゅうぶんであることが分った.各抽出液を遠心分離して得たそれぞれの上澄液を合わせ,脂肪に起因する液の白濁を防ぐ目的でGANTNER法に従い,トリクロルエチレンをこれに一定量加えた.得られた抽出液の吸収極大波長383nmにおける吸光度に基づいて,試料中の全ヘム色素含量を算出し,これをヘミンで表示した.HORNSEYの方法を改良した本定量法は,従来の方法に比べて精度よく定量できることが認められた.

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