日本畜産学会報
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乳用種子牛の生後24時間の自然吸乳行動
鈴木 省三中島 三博中村 芳隆
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1979 年 50 巻 11 号 p. 778-781

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抄録

分娩房内に母牛と同居させた乳用種初生子牛の行動を生後24時間,吸乳に重点をおいて観察した.子牛37例が出生後立ち上るまでに要した時間は73±63分(M±SD,以下同),最初の吸乳までの時間は,観察中全く吸乳しなかった1例を除き,264±279分で,大きな個体差があり,それらと産次•在胎日数•出生時刻•生時体重•性などとの間に一定の関連を認めなかった.生後24時間中の起立•歩行時間は350±87分で,最初の起立から数時間は,起立•歩行が多い傾向を認めた.観察時間中の吸乳期は10.1±5.5回,合計63.6±31.3分,その内真の吸乳時間は33.0±16.2分であった.立っている母牛の側方から,手前側の前乳頭を多く吸乳したが,横臥中の母牛からの吸乳や母牛の後肢間からの吸乳も観察された.

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