日本畜産学会報
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絶食によるヤギの血漿脂質と脂肪酸組成の変動
渡邊 泰邦渡邊 敢
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1981 年 52 巻 1 号 p. 1-5

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抄録

雄ヤギ1頭と泌乳雌ヤギ2頭を用いて,12日間の絶食実験を行なった.この間およびその前後の血漿中の総脂質と脂質各画分濃度と,トリグリセリドおよびNEFAの脂肪酸組成を測定し,それらに対する絶食の影響について検討した.その結果は以下の通りである.1) 絶食によって,血漿総脂質は増加する傾向を示した.その脂質画分中,コレステロールエステル,コレステロールおよびNEFAは増加し,トリグリセリドは減少する傾向を示した.2) 絶食によって,血漿トリグリセリドの脂肪酸組成のうち,ステアリン酸と短鎖の飽和脂肪酸が減少し,パルミチン酸とオレイン酸が増加した.3) 絶食によって,血漿NEFAはその組成のうちステアリン酸とオレイン酸が増加し,パルミチン酸と短鎖の飽和脂肪酸が減少した.

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