日本ザーネン種本土集団の分娩季節は3~4月が最も多く,各月に占める分娩割合は約79%であった.沖縄集団においても分娩は3~4月が最も多かったが(約57%),他のいずれの月の分娩割合についても本土集団に比べ高かった.一方,沖縄肉用山羊の分娩は2~3月が最も多く(約34%),その後は徐々に減少し,7~10月には低くなるが(約3~6%),11Aから再び増加し,周年繁殖が行われていることが明らかとなった,日本ザーネン種の長野集団と沖縄集団の平均産子数はそれぞれ1.9±0.7頭および1.7±0.7頭であった.産次ごとの産子数においては,長野集団では4産目,沖縄集団では3産目まで産次の進行につれて増加したが,前者は8産目以降,後者は7産目以降にそれぞれ産子数が急減した.一方,沖縄肉用山羊の平均産子数は1.7±0.6頭で8産まで産子数は低下しなかった.