日本畜産学会報
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めん羊の静脈内CCK-8および十二指腸内大豆抽出液投与に対する膵外分泌反応に及ぼすアトロピンの影響
加藤 清雄安藤 徹足立 憲隆峯尾 仁牛島 純一
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1986 年 57 巻 12 号 p. 1022-1028

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抄録

めん羊において,外因性CCK-8と十二指腸内に大豆抽出液を投与することにより放出される内因性CCK-PZの膵外分泌反応に及ぼす静脈内アトロピン注入の影響を明らかにするために,本試験を行なった.静脈内に投与したCCK-8の膵外分泌反応はアトロピンにより抑制されなかった.大豆抽出液の十二指腸内投与により膵液流量は2.87倍に,タンパク放出量は3.71倍に,そしてアミラーゼ放出量は3.56倍に増加した.これらの反応はアトロピン注入により有意に抑制され,膵液流量はわずかながら増加を示したが,タンパク放出量とアミラーゼ放出量は増加を示さなかった.これらの結果は,めん羊において膵腺房細胞へのCCK-8の作用にはコリン作動性機序は関与していないが,小腸粘膜細胞からのCCK-PZ放出は,かなりコリン作動性機序を介して行なわれることを示している.

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