日本畜産学会報
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絶食下のヤギにおける反芻行動の変化
大城 政一及川 卓郎平川 守彦
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1992 年 63 巻 6 号 p. 645-648

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抄録

絶食下のヤギにおける反芻行動について検討を行なった.実験にはザーネン雑種成雌ヤギ3頭を供試した.自由採食期における1時間当りの吐出回数と反芻時間は24時間でほぼ一定していた.絶食期第1日における1時間当りの吐出回数と反芻時間は絶食後5時間に著しい増加を示したが,絶食期第2日と第3日では24時間一定していた.反芻時間は自由採食期で329.8分/日を示し,絶食期第1日の反芻時間は自由採食期に137%に増加したが,第2日は59%,第3日は22%に減少した.吐出回数は自由採食期で334.5回/日であったが,絶食期第1日は自由採食期の130%,第2日は156%と増加した.第3日は89%で自由採食期に近い値に回復した,絶食期における1反芻当りの休止時間を除く反芻行動は絶食期第1日において自由採食期と同じ値を示したが,第2日と第3日には顕著に減少した.

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