中部日本整形外科災害外科学会雑誌
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原著
産後の骨盤帯痛に関する調査:自然経過と予後悪化要因
横田 和斗井口 哲弘貞光 隆志東迎 高貴木下 恵祐戸祭 正喜左右田 裕生牧原 夏子船田 菜津子倉智 友香由留部 崇角谷 賢一朗
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2025 年 68 巻 1 号 p. 1-8

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抄録

【目的】産後の骨盤帯痛の程度や経過を明らかにする.【対象】当院で出産しアンケート回答を得られた298名.【方法】産後4ヵ月でアンケート調査を行い,腰背部痛の既往,腰部,背部,殿部,股関節,大腿部,恥骨,尾骨における疼痛の有無と程度,授乳姿勢,産後うつ症状を調査した.疼痛は妊娠前,妊娠中を含め産後各月の程度をNRSで評価し,4以上を臨床的骨盤帯痛とした.【結果】産後骨盤帯痛は86名(28.8%)で認められた.部位では股関節痛が最も多く,腰背部痛を合併した場合や産前より腰背部痛を自覚している場合は産後骨盤帯痛が遷延していた(p<0.01).授乳姿勢,うつ傾向の有無でNRSの差を認めなかった.【結論】NRSは妊娠中と産後1ヵ月目が高く,経時的に改善していた.産後4ヵ月時点での骨盤帯痛の有病率は11.7%で,腰背部痛既往歴のある例,複数部位の疼痛有訴例は,ない例と比較して有意に産後骨盤帯痛が残存していた.

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© 2025 The Central Japan Association of Orthopaedic Surgery & Traumatology
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