2024 年 49 巻 4 号 p. 18-21
現在、広く用いられているスラブゲル電気泳動法と比べ、キャピラリーゲル電気泳動法(CGE)は極めて少量の試料で高い分離分析能を有することが知られている。CGEでは、内経100μm以下のフューズドシリカキャピラリーを用いるが、そのキャピラリー内壁が有するチャージに起因して電気浸透流(EOF)が発生するため、分離分析の精度にキャピラリー内壁の電荷が大きく寄与することが知られている。本研究ではフューズドシリカキャピラリー内壁の電荷を制御するため、アクリルアミド(AM)/アクリル酸(AA)共重合体(poly(AM-co-AA))をフューズドシリカキャピラリー内壁にシランカップリング剤を用いて化学結合させた。その結果、AA含有量を調整することでDNAの分離分析に有効な微弱なEOFを管内に発生させることに成功し、CGEの分離分析能を向上させることができた。