主催: 日本化学会情報化学部会
共催: 日本薬学会, 日本農芸化学会, 日本分析化学会, 日本コンピュータ化学会, 教育システム情報学会 (協賛)
p. O7
市販化学物質の中にはヒトや動物、環境に対して毒性を持つものも少なくないため、それらの規制を目的に「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」(化審法)が制定されている。しかし、市販の全化合物の毒性を実験的に評価することは現実的には不可能であるため、毒性試験に対する補完法として定量的構造活性相関(QSAR)解析による毒性予測が試みられている。本研究では藻類生長阻害試験についての良好なQSARモデルの構築と一般に用いられる化学記述子を補完可能な手法の提案を目的に、化学記述子と化合物の部分グラフ構造に着目した記述子(以下、グラフ記述子)を用いて、サポートベクターマシン(SVM)による二値分類、回帰モデルを作成した。その結果、良好な二値分類モデルを構築する事が出来た。また、グラフ記述子のみでは化学記述子には及ばないものの、化学記述子とは異なる情報を持つ可能性が示唆された。