主催: 日本化学会情報化学部会
共催: 日本薬学会, 日本農芸化学会, 日本分析化学会, 日本コンピュータ化学会, 教育システム情報学会 (協賛)
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タンパク質-タンパク質相互作用界面では、複合体の安定性を保持するために、一般的に構造的及び荷電的な相補性もっていることが知られている。界面ではファンデルワールス力による相互作用エネルギーを獲得のため、タンパク質表面(溶媒接触面)に比べ疎水性残基群が多く、荷電性アミノ酸は大きく減少する。しかしながら、Arg残基だけはその数に大きな変化はみられない。そこで、荷電性アミノ酸残基であるArgに着目し、その相補的構造の解析と荷電性アミノ酸と周辺残基との相互作用の解析を目的として研究を行った。これらの解析のため、143個のタンパク質-タンパク質複合体PDBデータ群から荷電性アミノ酸対を抽出・モデル化を行い、量子化学計算(ab initio分子軌道計算と密度汎関数計算)を実行した。