抄録
現在、国内樹脂業界では、多種多様な樹脂材料が市場に流通している。また、樹脂グレードの統廃合も頻繁にあり、生産現場では樹脂選択が重要課題の一つとなっている。そこで、透明PP(ポリプロピレン)とスチレン系エラストマーに対し、多変量解析の手法の一つである自己組織化マップを用いた特性可視化の検討を行い、各グレードの類似性を視覚的に把握できる技術の開発を試みた。作成したマップからグレードを複数のクラスターに分類し、個別の物性マップを参照することで各クラスターの特徴を読み取れることが分かった。また、作製した透明PPのマップを用い、実際に生産されている製品の代替原料の選択を行った。使用環境に適した原料を探索したところ、目的に最も近い透明PPのグレードを選択することができた。詳細は当日ポスターにて報告する。