主催: 日本化学会情報化学部会
共催: 日本薬学会, 日本農芸化学会, 日本分析化学会, 日本コンピュータ化学会
p. 36-39
Inverse-QSPR とはQSPR モデルを反対方向に解析することにより、望ましい物性値を持つ化学構造を生成する手法である。目的変数: y の値に対応する記述子: x の情報をモデルの逆解析により取得し、記述子の情報から化学構造を生成する。発表者らは以前、y を所与とした際のxの事後確率密度関数を導出することにより、効率的にinverse-QSPR 解析が行えることを示した。しかしその際に用いることができる回帰手法は線形重回帰モデルのみであり、非線形性を持つデータに手法を適応することができなかった。本発表では、x の事前分布で規定されたクラスタ毎に回帰モデルを設定することで、擬似的に非線形性を表現する手法と、Gaussian Mixture Regressionによる手法を検討した。ケーススタディとしてシミュレーションデータに対して両手法を適用した結果、非線形を示すデータに対して、両手法は妥当な形状のx の事後分布を生成することができた。