ケモインフォマティクス討論会予稿集
第39回ケモインフォマティクス討論会 浜松
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ポスター発表
分子軌道計算によるスペクトルの精度の検討
*諏訪 志典川嶋 裕介川下 理日人藤居 由基田 雨時藤岡 弘道有澤 光弘高木 達也
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p. P9-

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抄録

分子の光による励起、脱励起過程において、状態間での電子が占有する軌道の変化や分子全体の振動を考慮することは非常に重要な要素である。我々は今回電子の軌道に加えて、原子核の振動状態を含めたFranck-Condon遷移を対象としたDFT MO計算を行った。Franck-Condon計算については励起状態の双極子モーメントの零次近似を用いた。対象とする系は蛍光を示すことが判明している分子群のモデル系であり、芳香性を示す構造部が窒素を含むヘテロ環でキノン骨格を含む分子である。電子基底状態と一電子励起状態の分子軌道を用いることで吸光及び発光スペクトルが得られた。本研究では発光過程は蛍光のみを求めた。これらスペクトルの計算値と測定値を比較したところ、吸光、発光過程両方において波形に高い再現性が見られた。蛍光スペクトルにおいては強度にも高い再現性が示された。

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