ケモインフォマティクス討論会予稿集
第39回ケモインフォマティクス討論会 浜松
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ポスター発表
演算子変換に基づく効率的な時間発展法の開発
*赤間 知子小林 理南部 伸孝武次 徹也
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p. P10-

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抄録

時間依存Schrödinger方程式やその近似式は、実時間発展により超高速現象である電子ダイナミクスを記述できる。しかし、これらの時間微分方程式を解くための時間発展の計算は、高いコストを要することが多く、これまで適用が限られていた。一方、核波束ダイナミクスの分野では、Chebyshev多項式の3項間漸化式を用いて時間発展を行う実核波束発展法が開発され、計算コストの大幅な削減に成功している。そこで本研究では、実核波束発展法を参考に、効率的な時間発展法として3項間漸化式(3TRR)法を開発した。3TRR法では、演算子変換の導入によって導かれる3項間漸化式を用いて、変換されたエネルギー・時間軸上で効率的に計算を行う。元のエネルギーと時間を得るのに必要な逆変換の式の導出も行った。3TRR法を、電子ダイナミクスを記述するRT-TDHF/TDDFT計算に適用し、計算の効率化を目指した。

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