主催: 日本化学会情報化学部会
共催: 日本薬学会, 日本農芸化学会, 日本分析化学会, 日本コンピュータ化学会
会議名: ケモインフォマティクス討論会
回次: 40
開催地: 山口
開催日: 2017/10/26 - 2017/10/27
p. O8-
薬剤の安定性試験に際し、分解反応に対する理論的な予測データを得られれば有⽤である。本研究では、アスピリンの加⽔分解反応に対し理論的解析と⾃由エネルギーを⽤いた反応速度論シミュレーションを⾏った。B3LYP/6-311+G(d,p)//B3LYP/6-31G(d)レベルの反応解析の結果、アスピリンは⽔2 分⼦によるプロトン移動を介してΔG‡=27.2 kcal/mol で分解されると計算された。これを⽤いた反応速度論シミュレーションの結果、温度37℃、湿度42%条件下での6 ヶ⽉⽬の分解率の実測値0.083%に対し、計算値0.091%と⾮常に良い⼀致を得た。また、湿度30〜100%での広い範囲のシミュレーションを実施し、温度60℃、湿度30%条件下でも実測値と⾮常に良い⼀致を得た。