中部日本整形外科災害外科学会学術集会 抄録集
第105回中部日本整形外科災害外科学会
セッションID: 1-E-O-1
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O-13 橈骨遠位端骨折1
掌側Distal Radius Plateを用いた橈骨遠位端骨折の治療経験
荒瀧 慎也福田 祥二越宗 幸一朗高城 康師
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抄録
(目的)橈骨遠位端骨折に対してAO/ASIF掌側用distal radius plate(以下DRP)を内固定として用い治療を行ってきた。その短期成績が得られた35例に対し考察を加え報告する。(対象と方法)2004年10月からDRPを使用し治療した不安定型橈骨遠位端骨折のうち、3ヶ月以上経過観察が可能であった35例35手を対象とした。症例は男性10例、女性26例で、右13手、左22手であった。受傷時平均年齢は57.2歳(16_から_80歳)、受傷から手術までの待期期間は平均5.6日(0_から_20日)であった。平均経過観察期間は6.7ヶ月(3_から_11ヶ月)であった。骨折型はAO分類を用い、それぞれの症例について関節可動域、握力を調査した。評価には日手会手関節機能評価、DASHを用いた。(結果)可動域は、掌屈が61.6°、背屈は68.0°、回内は71.6°、回外は73.6°であった。握力は健側比の43%から94%で平均70%であった。RIは術直後平均23.7°が最終調査時平均23.2°になり、その変化量は平均0.4°であった。同様にVTは11.0°が10.4°で変化量は0.34°、UVは0.43mmが0.93mmで変化量は0.8mmであった。(まとめ)橈骨遠位端骨折に対しDRPを用いた固定を行った。短期成績としては諸家の報告と比して、可動域、握力ともに劣らない結果が得られた。また外固定期間も短く、早期社会復帰に有用と考えられた。
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© 2005 中部日本整形外科災害外科学会
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