抄録
IoT (Internet of Things)とは「日本再興戦略」(改定2015)によると、モノのインターネットであり、「ビッグデータ、人工知能(AI)と組み合わせたICTの新潮流を通じ、ヒト、モノ、サービス、情報などがネットワークを通じて大規模に連動することで、新たな価値を社会にもたらす可能性がある。」 IoTは「データ収集→データ蓄積・解析→『最適解』実行」というサイクルからなる。現実世界においてスマホや機械、車両、道路や電力等のインフラなどのセンサーから生じる膨大なデータをネットワーク経由でサイバー空間に送る。この時、スマホ等は直接、ネットワークに送信するが、機械等のデータはゲートウェイで集約・仲介される。 サイバー空間ではデータ群を蓄積し、必要に応じビッグデータやAIを用いて解析して「最適解」を提案する。「最適解」はネットワーク経由で現実世界にフィードバックされ、機械等に付随するアクター(動作部)を動作させて自動制御したり、ヒトの意思決定を支援したりする。このサイクルを通じ、商工業、医療、エネルギーなどあらゆる分野で、高度な判断や自動制御を実現し、新サービスを生み出す可能性がある。小論では、投資対効果が見えにくく、不確実性が高いものとして認識されているIoT投資評価にリアルオプションを活用する可能性を探る。