理学療法学Supplement
Vol.30 Suppl. No.2 (第38回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: EP324
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成人中枢神経疾患
通所リハビリテーションにおけるパワーリハビリテーションの効果
*加納 宏美川渕 正敬瀧下 あゆみ高橋 知佐松村 文雄
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抄録
【はじめに】当クリニックは平成14年9月に医療保険対応の外来理学療法から通所リハビリテーション(以下通所リハ)に移行した.そのような中,従来の外来理学療法にて受身的な訓練を実施してきた維持期の脳卒中患者に対し,パワーリハビリテーション(以下パワーリハ)を取り入れた能動的な訓練を開始した.これによる機能・能力面及び精神面への影響について調査したので報告する.【対象】平成14年9月から11月までパワーリハを行った維持期の脳卒中患者46名,男性31名,女性15名,平均年齢65.7±9.6歳である.要介護度は要支援・7名,要介護1・22名,要介護2・13名,要介護3・3名,要介護4・1名である.【方法】パワーリハ開始時・1ヶ月目・2ヶ月目の3回にわたり理学療法評価(握力,膝伸展筋力,片脚立位時間,Functional reach test,10m所要時間,Time up and go,2分間歩行距離)を行った.膝伸展筋力の測定にはアニマ社製μTas MT-1を用い,座位にて下腿下垂位での当尺性筋力を測定し,測定値を体重で除した値を筋力体重比で示した.また2ヶ月経過した時点でアンケート調査(動作,転倒,活動性,精神面)を実施し,開始時と2ヶ月時点との比較検討を行った.分析方法としてはt検定を用い,有意水準は5%未満とした.【結果】理学療法評価結果では,Functional reach testにて開始時21.1±8.2cm,2ヶ月目24.6±7.8cmで有意差を認めた.膝伸展筋力では非麻痺側にて開始時筋力体重比0.5±0.16,2ヶ月目0.57±0.16で有意差を認めた.片脚立位時間・10m所要時間・Time up and go ・2分間歩行距離において有意差はなかったものの向上を認めた.アンケート結果では「動き易くなった」者は25名57%を占め,具体的には全般的・歩行・立ち上がり起居動作・階段昇降の順に挙げられた.転倒回数が減った者は7名16%を占めていた.精神面では,「訓練へ積極的に参加するようになった」と答えた方は26名59%を占め,「訓練に満足している」と答えた方は26名で59%を占めていた.【考察】今回の結果から維持期の脳卒中患者に対するパワーリハの効果は得られたといえる.アンケート結果からも動き易さと積極性が向上し,変化がみられた.今後はこの様な取り組みを媒介にして,対象者自身がより自主的に様々な取り組みができる様なアプローチを展開していきたい.
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© 2003 by the Sience Technology Information Society of Japan
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